【重要】主要補助金スキームが大きく変更に!事業復活支援金、事業再構築・ものづくり補助金など補正予算案PR資料で解説します!

事業再構築補助金

ご存じのとおり、26日(金)に令和3年度補正予算案が閣議決定されました。経産省関連の支援策に関し、いつもは関連資料(PR資料等)が直ぐに経産省HPに掲載になりますが、今回はHP上探しても何も見つけられませんでした。ようやく、昨日やっとのことで以下の情報を見つけました。

経産省HP:「令和3年度経済産業省関係補正予算案の概要」ページ                                                >>https://www.meti.go.jp/main/yosan/yosan_fy2021/hosei/index.html

*令和3年度補正予算案の事業概要PR資料                                                       >>https://www.meti.go.jp/main/yosan/yosan_fy2021/hosei/pdf/hosei_yosan_pr.pdf

本日は、上のPR資料を使って、まずは3つの主要支援策について最新情報を踏まえ解説します!少し長くなりますが、今回国の主要補助金の枠組み・内容(スキーム)が大きく変更になってますので、是非ご一読ください。明日は、今回以外の中小支援策について記事にしたいと思います。

1)事業復活支援金(PR資料の6ページ)

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新しい情報は書いてありませんが、早ければ来年1月から申請受付が始るとも聞いてます。11月 or 12月の売上が前年同月比で30%以上落ち込みそうな事業者は、申請受付が開始されたら直ぐにでも申請されることを勧めます。申請方法、必要書類等の概要は以下のとおり、昨年の持続化給付金とほぼ同じかと考えます。ただし、持続化給付金での不正申請がかなり多かったこともあり、申請手続きが厳格化になることは間違いありません。来年1月には詳細な情報が公表されるかと思います。

2)事業再構築補助金の拡充(40ページ)

*今回の追加予算額は約6000億円です。これは単なる予想ですが、今までどおり1回の公募で2000億円ほど消化するとして、3回分になりますね。来年3月中の5回目締切後、6月、9月、12月ぐらいの追加公募は間違いなくあるかと思います。普通に考えれば、来年度の申請者数は減少するはずですので、再来年の3月締切を含め、来年4月以降は少なくとも4回の公募があると予想します。

*採択されやすい現在の「緊急事態宣言特別枠」ですが、「回復・再生応援枠」と名を変えて継続されます。

新たに「グリーン成長枠」が新設され、中小事業者の補助上限額が1億円と増え、補助率は1/2になります。また、この「グリーン成長枠」では「売上10%減」の要件が撤廃されます。別の資料にも「従来と比べ売上高減少要件を一部緩和する」とありますが、この点以外にも要件緩和があるか今は分かりません。「グリーン成長枠」の要件として、「グリーン成長戦略「実⾏計画」14分野の課題の解決に資する取組」とありますが、この14分野についての詳細は、以下の経産省HPをご覧ください。

*経産省HP>>https://www.meti.go.jp/policy/energy_environment/global_warming/ggs/index.html

3)経産省の主要4補助金(中小企業生産性革命推進事業)41ページ

*最初に気づいた事ですが、経産省の「中小企業生産性革命推進事業」は、今までものづくり補助金、持続化補助金、IT導入補助金の3つを含んでいましたが、今回「事業承継・引継ぎ補助金」が追加されております。この「中小企業生産性革命推進事業」は単年度予算ではなく、中小機構の中に「基金化」されております。ということは、今後「事業承継・引継ぎ補助金」も通年公募となる可能性が大と推察します。

①ものづくり補助金

今回、結構大きな変更がありました。まず、以下の3つの申請枠が新設されました。補助上限額・補助率は上の図にあるとおりです。

  • 「回復型賃上げ・雇用拡大枠」:今まで賃上げは申請要件・加点項目でしたが、新たにこの特別枠が新設され、「優先的に採択する」(加点する)とのことです。
  • 「デジタル枠」:多分「DX」に関連する新規事業が対象にあるかと思われますが、詳細は不明です。
  • 「グリーン枠」:事業再構築補助金の「グリーン成長枠」と同じように「 グリーン成長戦略「実⾏計画」14分野の課題の解決に資する取組 」が対象になるかと推察します。

これが一番大きな変更点かと思いますが、通常枠を含むすべての申請枠で(事業再構築補助金のように)「従業員規模によって補助上限額が異なる」ことになりました。(750万円、1,000万円、1,250万円 (※従業員規模により異なる)

上の図には現在の「グローバル展開型」が書いてありませんが、今後なくなるのでしょうか?不明です。「低感染リスク型」にいては、昨年の補正予算で計上した予算額を消化するまでは継続されると考えますが、どうなるのでしょう?

②持続化補助金

ものづくり補助金同様、大きな変更がありました。以下の表にある通り新たに3つの申請枠が新設されました。

  • 業況が厳しい中で賃上げ等に取り組む小規模事業者向けに特別枠(「成長・分配強化枠」)を設け、補助率や上限額を引き上げる。
  • 後継ぎ候補者が実施する新たな取組や創業を支援する特別枠や(「新陳代謝枠」)、適格請求書(インボイス)発行事業者に転換する場合の環境変化への対応を支援する特別枠(「インボイス枠」)を設け、上限額を引き上げる。

③IT導入補助金

今回は2023年10月に導入される「消費税インボイス制度」への対応を支援することを目的に、IT導入補助金についても、以下の大きな変更がありました。

*会計ソフト、受発注システム、決済ソフト等のインボイス制度への対応に関わるITツール導入に関しては、「補助率の引上げ、クラウド利用料2年分の補助、PC 等の「ハード購入補助」を行う」とのことです。今まで、クラウド利用料は1年分であり、PC、タブレット、レジ等のハードウェア購入は補助対象外でした。(レンタルでのハードウェアは一部対象でしたが)

【PC、タブレット等補助上限】:10万円(補助率:1/2)、
【レジ補助上限額】:20万円(補助率:1/2)

*「商業集積地・サプライチェーン等で密に連携した複数の中小・小規模事業者による ITツール・機器の導入を支援するため、「複数社連携型 IT 導入枠」を設け、データ共有・活用などの取組も支援する」とのことです。詳細は不明です。

④事業承継・引継ぎ補助金

事業承継・引継ぎ補助金には、「経営革新型」と「専門家活用型」の2つがあります。最初に書いた通り、今後当補助金は「通年公募」になると推察しますが、特に中小M&Aの際の仲介料・デューデリ費用等を補助する「専門家活用型」の使い勝手が格段に良くなると思います。(もし、通年公募が私の勘違いでしたら、お許しください。)

矢埜 幸男

矢埜 幸男

これまで幅広い分野で多くの和歌山県内事業者を支援してきました。特に、各種補助金の申請サポート、プレスリリース作成サポートにおいては、事業者のお役に立てると自信を持っております!

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矢埜 幸男

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成果を出して事業者と一緒に喜びたい! 管理部門から営業・マーケティングと幅広い実務経験・スキルあり! これを活かし経営全体のサポートを致します。 特にマーケティング、業務改革に強いです!

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